「バカとブスこそ東大に行け」——ドラマ『ドラゴン桜』で有名になったこの言葉を、一度は耳にしたことがあるだろう。しかし、この格言を額面通りに受け取ることは、受験戦略として正しいのだろうか。

本記事では、この言葉をコスパと現実の観点から冷静に分析する。なお、本記事は一般入試の受験者を対象としている。

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ゴリラ戦略
ゴリラのひと言 東大神話に乗っかる前に、その時間を本当に使うべき場所を考えろ。

目次

・1. 「バカとブスこそ東大に行け」をそのまま受け取ってはいけない理由
・2. 「ブス」と学歴——ルッキズムを学歴で補える幻想
・3. 日本の大学は就活予備校。コスパで選ぶのが正解
・4. 東大を目指すべき人・目指すべきでない人

1. 「バカとブスこそ東大に行け」をそのまま受け取ってはいけない理由

この言葉の意図を好意的に解釈するならば、「不利な状況にある人こそ高い目標を掲げて努力せよ」というメッセージだろう。その点については理解できる部分もある。高い目標を持つことで学習習慣や思考力が鍛えられ、東大に届かなかったとしても大きな成長は見込めるからだ。

しかし、現実問題として、学力が低い人が努力だけで東大に合格できるほど受験は甘くない。才能・地頭・育ってきた環境・情報リテラシー——これらは受験結果に大きく影響する。

ここでいう「バカ」の正確な定義 ※「バカ」=人間として劣っているという意味では一切ない。あくまで社会的・受験的に不利な状態であるという意味だ。

「目標として東大を掲げる」ことには一定の意味があるが、「バカでも努力すれば東大に行ける」という解釈は現実から大きく乖離している。

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2. 「ブス」と学歴——ルッキズムを学歴で補える幻想

次に「ブス」の部分について考える。現代においてルッキズム(外見差別)が存在することは否定しない。就活や日常の人間関係において、外見が影響を与える場面があるのは事実だ。その不利を学歴で補おうとする発想は理解できる。

しかし、頭が良い人ほど顔が悪いという相関はない。頭も見た目も良い人は普通に存在する。また「ブス」の中でも雰囲気や清潔感は後から改善できる要素であり、それを磨く努力の方が即効性は高い。学歴で外見の不利をすべて覆せるという考えは幻想に近い。

3. 日本の大学は就活予備校。コスパで選ぶのが正解

日本の大学の実態は、現在のところ就活予備校としての側面が非常に強い。大学4年間で何を学ぶかより、どの大学名を手に入れるかの方が就職においては圧倒的に重要だ。そうなると、受験のコスパは次のように考えるべきだ。

受験コスパの正しい考え方

コスパ = 就職・年収などのリターン ÷ 必要な勉強時間・負担

この式で考えると、東大は確かにリターンが大きいが、分母(必要な勉強量)が異常に大きい。科目数・難易度・二次試験の負担、すべてにおいてコストが高すぎる。一般的な人にとってはコスパが悪い選択になりやすい。
東大のコスパ
ブランド価値・リターンは最大級。しかし必要な勉強量も最大級で、一般的な受験生には効率が悪い。
早慶文系・MARCH理系のコスパ
難易度に対して得られるリターンのバランスが良く、努力が届く現実的なラインとして最適解になりやすい。

さらに言えば、東大合格に費やす膨大な時間を、ビジネス・スキル習得・資格取得などに投資した場合のリターンと比較すると、東大受験が最良の選択とは必ずしも言えない。コスパを重視するなら、最初から東大を目指さないという選択は十分に合理的だ。

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4. 東大を目指すべき人・目指すべきでない人

以上を踏まえ、東大を目指すことに合理性がある人とそうでない人を整理する。

東大を目指してもいい人
  • 純粋に学問目的で、東大でなければならない明確な理由がある人
  • 地頭が非常に高く、勉強コストが他の人より圧倒的に小さい人
  • 受験を趣味・ゲームとして割り切れる人
東大を目指すべきでない人
  • 「なんとなく最高峰だから」という理由だけで目指している人
  • コスパを重視し、他の分野への投資も考えている人
  • 学力が平均的で、東大合格に複数年かかりそうな人

「東大を目指す過程で得られる思考力・経験に価値がある」という点は否定しない。しかしその膨大な時間を他の分野に使った方が、トータルのリターンは高くなる可能性が十分にある。

「バカとブスこそ東大に行け」は、高い目標を持つことの大切さを説いた言葉としては理解できる。しかし受験戦略として現実に当てはめるなら、一般的な受験生にとって東大はコスパが悪い。早慶文系・MARCH理系が現実的な最適解であり、余った時間・リソースを別の分野に投資する方が、長い目で見てリターンは大きい。才能がないなら、戦略で勝て。

ゴリラ戦略
ゴリラのひと言 東大を目指すな、とは言わない。ただ、その時間の使い方を一度本気で疑え。
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