高3の秋から冬にかけて、受験勉強のために学校を休み始める人がいます。しかしこれは、周りを見ても・塾の結果を見ても・予備校の優秀な先生の意見を聞いても、落ちやすいという相関関係がはっきりあります。
SNSや受験YouTuberが「学校なんか休んだ方がいい」と言っているのを見かけますが、それは間違いです。なお、本記事は一般入試の受験者を対象としています。
目次
・2. 10年以上続いた生活リズムを壊すことの本当のリスク
・3. 直前期は量ではなくコンディション管理が全て
・4. 間違った情報に流される人が落ちる構造
1. 受験直前に学校を休む人が落ちやすい理由
まず前提として、高1・高2の頃からずっと週1回・月1回休むような生活をしていた人の話は別です。問題なのは、受験の直前だけ急に学校を休み始めるということです。
高1・高2、あるいはそれ以前からずっと続けてきた通学という生活リズムを、受験直前で急に壊す行動だからです。10年以上続いてきた生活の蓄積を壊すことによるコンディションの悪化は、目に見えないかもしれませんが確実にあります。これは合理的な行動ではありません。
- 日光を浴びない: 自律神経が乱れ、睡眠の質が落ちる。
- 生活時間が崩れる: 起きる時間・寝る時間がズレていき、本番当日のパフォーマンスに直結する。
- 体調悪化: リズムが崩れることで免疫が落ち、むしろ体調を崩すリスクが上がる。
2. 10年以上続いた生活リズムを壊すことの本当のリスク
同じ時間に起きる、同じ通学路を歩く、同じ教室で同じ先生・友達に会う——こうした生活は、長年かけて積み上げてきたものです。予備校に行く・図書館に行くといった代替の話ではありません。今まで続いてきた環境を急に壊すこと自体が問題です。
人間は思っているより弱いもので、環境やリズムが崩れると見えないところから崩れていきます。急に大きく崩れるわけではなく、見えない小さなズレとして起きます。本人は気づかないうちにコンディションが落ちていく。落ちた人は語れないから、その失敗が表に出にくいだけです。
3. 直前期は量ではなくコンディション管理が全て
上位大学の受験は基本的に確率のゲームです。合格率が良くても50%くらいという勝負が多い。最後の最後に勉強量を増やしたからといって大きく結果が変わる世界ではありません。
1年間ちゃんと勉強してきた人にとって、直前にできることは合格確率を劇的に上げることではなく、せいぜい1%くらい調整することです。だからこそ大事なのは勉強量ではなく、コンディションを安定させることです。
勉強時間は増えるかもしれないが、生活リズムが崩れてコンディションが低下。50%の勝負を40%にしてしまうリスクがある。
生活リズムが維持され、睡眠・自律神経・体調が安定。50%の勝負を51%に持っていける。
睡眠時間は特に重要で、睡眠を崩すだけでパフォーマンスはかなり下がります。学校に行っていれば自然と生活リズムは維持されます。受験直前に勉強時間を確保するために学校を休むという発想は、直前に量を増やしても意味は大きくない上に、生活を崩してリスクを増やしているだけです。
4. 間違った情報に流される人が落ちる構造
それでも学校を休む人がいる理由は、SNSや受験YouTuberの影響が大きいと思います。今は誰でも発信できる時代で、素人の意見が広がりやすい。周りの友達が休み始めると自分も休まなきゃいけないと思ってしまう人もいます。
しかしその情報源は、受験をまだ終えていない高校生だったり、結果を出していない人だったりします。参考にすべきなのは、学校の先生や大手予備校など、多くの受験生を見てきた経験のある人です。そういう人たちは「学校に行く時間が無駄」という考えは間違いだと言っています。
- 情報の信頼性を判断できない: 結果を出していない人の意見を参考にしてしまう。
- 確率で物事を考えられない: 直前の勉強量が合格率を劇的に変えると思っている。
- リスク管理ができない: 生活を崩すリスクより勉強時間を優先してしまう。
- 周囲に流される: 友達が休み始めたから自分もという判断をしてしまう。
受験直前に生活を変えるな、学校を急に休むな——これは周りを見ても・塾や予備校の経験豊富な先生の意見を見ても、はっきりした結論です。一回しかないチャンスで、わざわざリスクを増やす行動を取る必要はありません。直前期こそ、今まで通りの生活を続けることが最大の戦略です。